目次〜2005年04月〜
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■2005/04/30:代打日記Byさなえ貴婦女 帰り道
■2005/04/26:竹の子シャワー3
■2005/04/25:竹の子シャワー2
■2005/04/21:竹の子シャワー
■2005/04/17:首削地蔵
■2005/04/17:一周年記念
■2005/04/14:サイボーグじいちゃん特急号
■2005/04/13:母を想う息子
■2005/04/10:キャンプファイヤー
■2005/04/06:ファック・ユー
■2005/04/04:恐怖を教えてやろう
■2005/04/30:代打日記Byさなえ貴婦女 帰り道
大好きな同級生の男の子がいた。
明るくて運動もそこそこ出来て、何より頭がよかった。
そして、子供にありがちな頭がよいが上の意地悪さも持ち合わせていて
そんなところにもとても惹かれていた。
小学4年生の時のことだ。
彼とは帰り道が途中まで一緒で、
その方向に帰る同級生はほとんどいなくて
約束したことはなかったけれど、帰りが同じになることは多かった。
同じになったとはいえ、小学4年生の男子と女子。
仲良くどころか、お互いに罵詈雑言悪態をつきながら
別れ道になっても「バイバイ」も言わずに帰ることがほとんどで
それでも、話す機会があっただけで嬉しかったものだった。
その日の私は、給食の後の昼休みに指にケガをして
普段目にしない量の血を見たためか、ずっと胸がムカムカしていた。
帰り道をひとりでとぼとぼ帰りながら、
ムカつきが最高潮に達していくのを感じ、思わず立ち止った。
そこは、通学する子供に大人気のしゃべるオウムがいる家の横だった。
いつもじゃないけれど、オウムの籠が外に出されていて
「こんにちは!」というと、文字通りオウム返しに『こんにちは』という。
それが面白くて、何度も話しかけたりしていた。
何となく目をやると、オウムがこっちを見ている。
でも、とても話しかける気になれない…
そう思った途端、何かが体の中からものすごい勢いで逆流してきた。
反射的に、オウムの家とは反対側の壁に向かって吐いた。
エチケット袋なしに公衆の面前で吐いたのは
後にも先にもこれが最初で最後だ。たぶん。
ひとしきり吐いた後、顔を上げて自分の来た道を振り返ると
10数m向こうに、好きな子の姿が見えた。
こちらから彼と見て取れるということは、たぶん彼からも私ということはわかっただろう。
好きな男の子にこんなところを見られたなんて…
小学生の私には受け止められないまま、再びとぼとぼ歩き出した。
しばらくして、彼が私に追いついてきた。
「アレ、お前だろ〜」
知ってか知らずか、いきなりそう言ってきたので
「うん。気持ち悪くて吐いちゃった」
それだけ言って、自分の家の方向に向かって歩き出してしまった。
ウソをつく気力も、取り繕うこともできなかった。
彼になんて思われただろう、皆に言い振らされるかもしれないなぁ、と
体のダルさとそんな心配で、全てが憂鬱だった。
しかし、次の日もその後もその件については誰も何も触れなかった。
彼自身からも、からかわれることはなかった。
学校で固形物を排泄するだけで話題になった年頃の小学生なのに
リバース現場を押さえられて話題になっていないなんて…
キツネにつままれた感じもしながら、本当に胸をなでおろした。
子供ながらに、自分が吐いて放置した現場を通るのが嫌で
しばらく別の道を通って帰っていたので、彼と一緒に帰る機会はなかった。
するとある日、帰りの会が終わって教室を出る時に彼が
「今日、オウム見ようや。多分外に出ていると思うから」
と言って、先に駆け出して校門に向かっていった。
正直「?」って感じだったけど、通学路を歩いていると
彼がオウムの家のところにいた。
オウムに向かって「こんにちは」と話しかけている。
私も近づいていってオウムに向かって「こんにちは」と言ってみた。
「今日、本当に外にいたんだねぇ」と彼に話しかけると
「うん。でも、今日はあまり返事しないんだよねぇ」と言い、
その後ひとしきりふたりで「こんにちは」とか「ぴーちゃん」などと
オウムに話しかけてから家に帰った。
翌日から、私はまたいつもの道を通って帰宅するようになった。
彼と一緒になる機会はあったけど、いつしか悪態ばかりでなく
普通の話しもするようになっていた。
もちろん、あの日の話題はそれから一度も出なかった。
そして彼は、5年生になる目前の春休みに引っ越して行った。
オウムと彼と私の小さな小さな秘密は、
風化しながらも私の胸の奥にだけ、ころんと残っている。
■2005/04/26:竹の子シャワー3
工場の中には怪しげなローラ式のレーンが数本ありまして、
どれもこれも清潔とは言い難い乾いたザーメンの様な白い粉が巻き散らかっていたのですよね。
違和感を覚えつつも隅から隅まで清掃する僕とブー。
いよいよ明日で最後。
一週間連続の野宿生活ともおさらばだぜ。
思い返せば色々なことがあった。
全身蚊に刺されまくるは、銭湯へ行けば追い返されるは、公園の水飲み場で身体を洗うは、二日目から毎日警察が見回りにくるは・・・
担当者は胸毛だらけだしワキガだし・・・
もはや生きることを諦めた物乞いの様な地獄の生活をしていた僕らにもついに脱出の機会が訪れた。
最終日。
工場がいつもの様子と違う。
なんか普通に機械とか動いてるし・・・
『ああ、もう今日から稼動すっから気をつけて掃除してな。』とか言う担当者。
いやね、今まで死んだ工場を見てたから気づかなかったのだけれども改めて生きた工場を見て分かった。
ロッテのお菓子工場だった・・・
とか言いたいのだけれども全然違くて、
昔ビックリマンてなロッテが作った銘菓をぱくったロッテならぬロッチとかふざけたブランドを出した会社の工場だった。
流石に会社名を出すのはまずいので伏字にしておきたいのですが、
このコスモスってな会社は過去に数々の優良製菓会社のおまけネタをぱくっては批判されていたのですよね。
他社よりもおまけのみを大量且つ格安で販売していたコスモス。
いやいやもっと言うとこのコスモスってな会社。
過去幾度となくパクリの人生を歩んで来たのですがそんな生活は長くは続きません。
「お前のビックリマンロッチだぜ〜 やーい、やーいハッタリマーン」
外で苛められた子供が殺到し遂にはパワフルな保護者の皆様の波に追いやられて潰れた会社ロッチ。
もちろん僕もロッチ野郎を見つけてはバカにしてた。
自分もロッチだったけど・・・
と、とにかくその後ロッチと共にコスモスの名は永遠に闇の奥深くに閉ざされたかと思ってた。
ところがどっこい。
今僕の目の前のレーンを流れているのは、、、流れているのは紛れもなく『たけのこの里』。
もうどっからどう見ても『たけのこの里』が流れてらっしゃる。
試しにひとつ摘んで食べてみると確かに味は不味い。
そう言った意味では『たけのこの里』ではなかったのかもしれないのだけれども、紛れもなく外見は『たけのこの里』だった。
今僕の目の前で明治製菓の銘菓『たけのこの里』がぱくられようとしてるぅぅぅ!
菓子とか流してるのにその脇で掃除させられてるし・・・
ホントこの会社いいのかよ?
そう思いつつも掃除を続ける僕とブー。
最終日ってのはたいがい早く終わって、厳しかった大親分から有難いお言葉を頂く。
「お前らも最初はどうなるかと思ったけど最後までよく頑張った。
今日でお別れだと思うと寂しいけどしっかりやれよ。
なぁーに、気にすることはない。
少し多めに入れておいたぜ?」
とかなんとか言われちゃって少し多めの給料が入った茶封筒を手渡されるじゃないですか?
もうあわよくば胸毛が入ってんじゃねーの?
ってくらいに普通通りの給料だったのだけれども、まあ胸毛が入っていないだけよかった。
いやまあ、一枚くらい多く入れてくれるなら別に胸毛が入っていてもよかったのだけれどもな。
とにかく最初から最後まで愛想のないオヤジともこれでお別れ。
僕だってしめるところはしめる。
ブーと一緒に深々と頭を下げた。
永遠に同じ動作を繰り返す小さな世界の機械と、永遠に同じ動作を繰り返す小さな世界の人間。
僕達は何時何処から発祥して何処へ向かうのか目的なんてないんじゃないだろうか。
一週間使い続けた軍手、マスク、帽子・・・
それら全てはボロボロになり何処か愛着すら沸いてくる。
そんな気持ちになりつつ解放感からか珍しさからか壁によりかかって無限に繰り返されるレーンを物憂げに眺め最後の一時を肌で感じる。
掃除道具をもとの位置に戻し心のどこかで別れを惜しむ。
惜しむ・・・
んなわけねぇ。
ホコリ臭くて絶対的に身体に悪い監獄ともこれでおさらば。
あばよ!
なんて時にですよ・・・
ガチャン・・・
「おぉーこのスイッチだけは押すなよー」
工場へ入ったときに一番初めに担当者から注意されたことだった。
なんてかこの工場のこの部屋のなかは無数のレーンが主にその敷地の80%を占領していたのだけれども、
それとは別にサイドに巨大な扇風機とでも例えたらいいのか、とにかく壁側に巨大なプロペラがあったのですよね。
いやあー
まわるまわる。
もうね、掃除したかいがあったってなものですよ。
物凄い強風を巻き起こすじゃないですか。
ものすげー勢いでレーンに運ばれていた『たけのこの里』もどきが吹き飛んじゃってるのな。
もう飛びすぎちゃって僕やブーの顔面をペシペシ叩きつけるつける・・・
きっとシャワシャワされてるおにゃにゃのコってこんな感じなのだと思う。
シャワシャワ:オティンコで女性の顔を往復ビンタする技。
BLUE-TRANSPARENCT〜限りなく透明に近いブルー〜提供「ブルトラ辞典 第一版」より
とまあ、あまりの衝撃に何十秒か唖然に取られてスイッチを切れなかったのだけれどもとにかく凄いシャワーだった。
僕らは一週間かけて綺麗にした工場をものの見事に一日で汚すと・・・
もう二度とは来る事はないであろう街を背に原チャにまたがって走り出した。
■2005/04/25:竹の子シャワー2
ここには太陽なんてものは存在しないのではないだろうか。
夜の露に身を湿らせ男のアレの臭いをふんだんに漂わせ鬱蒼と茂る不気味な木々ども。
辺りはいつしか空さえも遮ってしまうほど巨大な大木の手で覆われ時間の感覚さえ奪い取られる。
暗闇の中を原チャが照らす一点の光の筋を頼りに進んでいく僕ら。
1m弱の先しか見えない暗闇を進んでいくとまるで暗闇という無重力の中を走らされている感覚すら覚えさせられる。
山を超え、谷を超え、僕等の町へやってきたはっとり君。
いやね、もう街とかそう言ったお上品なお言葉はともてじゃないのだけど似合わなすぎるのですよね。
なんてか、崖に集落があった。
集落ってかやはりそこは街なのだけれども、絶対に地図に載っていないようなひどい場所にあった。
とは言えJRも通っていれば繁華街もある。
れっきとした街だ。地図に載ってないけど。
流石に砂かけばばあだとかこなきじじいと言った類の妖怪はいなかったのだけれども、
ぱいおつが三つあるばばあだとか、10分間身動き一つとらないじじいとかいたもの。
妖怪よりたち悪い。
そんな集落とも言うにふさわしい街の外れに僕等の勤め先はあった。
一周するのに半日費やしそうなくらい巨大な工場。
一体この巨大な工場で何を作っているのだろうか。
僕らが着いた時刻は丁度サラリーマンどもがノネった身体を沸々とさせながら帰宅する頃だったから、
おおよそ21:00付近だったのではないかと思う。
鉄の茨に覆われた鉄線ごしに工場の中を覗く僕とブー。
お互い無言で『帰ろうか?』。
そんな普段意気投合することのない僕らが生まれて初めて心を通わせたくらい暗黒の臭いをプンプンに漂わせる夜の工場。
ともあれ貧乏な僕らに泊る金はない。
夏・・・
蚊がふんだんに舞う公園のなか僕らはなけやしの金で蚊取り線香と虫除けスプレーを購入し、
ふんだんに撒き散らし今日この日を後悔しながら眠った。
「うおっ!寝てるぜ!」
「死んでんじゃねーの?」
夜中まで僕らの横を通り過ぎる人々やアベックが僕らを見ては一言浴びせて通り過ぎて行ったのをとても深く記憶してる。
いやな、なんだか体育祭の練習とかでクソガキどもが夜の夜中まで練習していやがった。
寝不足のまま僕らは初ミッションに向かった。
一夜にして蚊に食われた僕らの顔はいつにも増して決まってた。
間違いかくこの街全てのおにゃにゃのコを抱けたであろうくらいに決まってた。
そんな張り手をくらったかのように腫れ上がった僕らは早速担当者に出会ったのですよね。
いやね、なんかこういうケースだと夏には胸毛に蚊が絡まってそうなモンジャラスなオヤジを想像するじゃない?
もうなんかホント電話で出たゴツイ声通りのオヤジが現れやがりましてね。
胸毛とかランニングシャツからはみ出てたもの。
ありゃぁー、探ってみたら絶対蚊の2、3匹からまって死んでますぜ?あにきぃ?
早速そんな胸毛なオヤジに仕事の内容を説明させられた僕ら。
なんでも半日でやっと一周出来るくらいの巨大な工場の掃除をするとのこと。
「いやあー無理っすよぉー」なんて心の中では腰を何百回ってカクカクさせながら連呼してやったのだけどもちろん彼の耳には届かない。
一日目。
いやな、もうすんげーのよ。
黒いなんてもんじゃない。
多分一万人とセックスしてもこんな消炭色にはならねーだろってなくらい全身真っ黒。
もう直行で銭湯へ向かったのだけれども、そこで人種差別が起きた。
もうね、手の甲で僕らを追いだすばばあ。
「そんなに黒くちゃごめんだよ」
てな具合にイエローモンキーな僕をブラック扱いするのですよね。
ホントこのばばあ・・・
でもまあ逆の立場だったら僕も銭湯には入れない。
仕方なく僕らは寝床の公園の水道で身体を洗いました。
公衆の面前でどこかのバカがこの暑さで頭がいかれたのだろうと想像されるなか身体を洗いました。
薬局で購入した石鹸を使って・・・
つづく。
■2005/04/21:竹の子シャワー
かわいくなくても旅はする。
かわいい子には旅をさせろ。
かわいい子には一人旅をさせ、その期間が長ければ長いほど人の優しさを知り、世界の成り立ちを把握して大きな人間になる。
そんな思いをこめられた微笑ましい諺がある。
でもな、こりゃ嘘だ。
かわいい子が旅するわけないもの。
かわいい子はその美貌で男どもを虜にし、プラダやらグッチだかのブランド品を身に纏い食べ物には困らない。
顔さえ見なければブスも美女もユニクロもエルメスも変わらない毒蛾の香りを嗅がせては欲望に酔いしれる。
砕いても砕いても這い上がってくる都合の良い駄目な男を車代わりゴージャス気分。
貴様神にでもなったつもりか!?
そうした循環を花の散るはかない間ばばあになるまで楽しみ最後には地獄を見る。
これが心の醜いかわいい子の全貌だ。
って、僕の心が一番汚れてるぅぅぅぅぅぅぅぅー!!!
いや、こんなことは思ってはないのですけどね、でも、ほら、あれだ・・・
とにかくかわいい子が旅をするわけがない。
とにかくひもじかった大学時代。
平均一人暮らし家賃金額が6万5千以上を記録するなか僕の家の家賃は3万円。
もう家とか呼べるレベルを遥かに超越してバラックを積み立てたみたいな掘っ立て小屋。
そんな新しい生物でも生まれそうな陰気な空間で僕は一人暮らしってか、
独り暗しってかそんな思いを実に4年間心に抱いたのですよね。
こんな生活は脱出してやる。
僕だって世間一般な大学生のような暮らしがしたい。
コンパってなオブラートに包まれた言葉のもと酒を片手におにゃにゃのコとトークがしたい。
アドレナリンが耳から吹き出るほどに胸をときめかせ恋をしてこの世に生まれてきた意味を見出したい。
こうして僕はかつて一人で風俗店でバイトをやらされるといった大失態を味あわせられた先輩と共に今も眠る徳川の埋蔵金を掘り当てる旅へ、
旅へ出るわけがない。
とまあ、現実を直視する現金な僕達は日給1万5千円と言う驚愕のバイトを発見。
高鳴る胸を押さえつつ受話器を・・・受話器を取り合う僕ら。
互いに自分の携帯から掛けようとはしない。
なぜなら通話料を払う金もなかったからだ。
己の携帯からの発信は許されない。
先輩の家のフローリングで小便しようとする僕を見ると、
少し先に僕より大人になった裏切り者の先輩から快く携帯を渡された。
僕は電話の向こうで待ち構える美女を想像し高鳴る股間を抑えつつ息を呑む。
緊迫した空気を振り払ったのはヒゲだった。
いや、もうなんか顔とか見ないでもモンジャラスなヒゲなオヤジが想像出来るくらいにゴツイ声が出た。
そんなこんなで日給1万5千円の確認を何度もした僕。
仕事開始日を明日に設定すると早速明日の準備にとりかか・・・
なんてかとんでもない事実が明らかになった。
仕事と場所はおいおい国土地理院さんこんなとこ地図にも載ってねーんじゃねーの?
ってくらいに僕等の所在する埼玉県大宮からは数百キロも離れた千葉の郊外だった。
当然金のない僕らが電車に乗ることは許されない。
300円を握り締め原チャにガソリンを入れると直ちに仕事場に向かう僕ら。
赤信号待ちの車をすり抜けていくうちになぜかだか気づくと追われてる僕ら。
なんてか先輩(以後:ブー)がヤクザな車に当てやがった。
もう仕事前から散々な目に合って逃げ惑う僕ら。
死に物狂いで逃げる僕とブーを容赦なく追ってくるヤクザな車。
僕らは果たして目的地へ向かっているのだろうか、いったいここはどこなのだろう・・・
螺旋状の道路を逃げる僕ら・・・
なんてかありえないことに原チャのくせに高速乗ってるのな。
いやね、後にも先にも原チャで高速乗ったのはこれが最初で最後だったのですよね。
もうね、足がすくみあがってとても走れない。
そんな高速を原チャを引いて路肩を歩く僕とブー。
流石にヤクザの車も高速上では止まるわけにも行かずそのまま走り去ってった。
いやしかし、何に驚いたかって料金所でちゃんと金とられたことにビビッた。
はじめ物珍しい原チャな客に驚いていた料金所のおっちゃん。
新設に国道へ出る道を教えてもらって去ろうとしたとき・・・
「あっ!金払ってってなあー」
だとさ。
いくらだったかは定かでないのだけれども、250円余りを払った僕とブー・・・
果たして僕らの旅はどうなるのだろうか・・・
僕はまた風俗店で働くはめになるのだろうか・・・
つづく。
■2005/04/17:首削地蔵
全ての欲望が渦巻く街新宿。
何百何万リットルといった莫大な量のアルコールが飛び交い、同じくして壮大な数のスペルマが一夜にして放出される暗黒街。
賑いを装った裏で女は金のために抱かれ濡れる。
咲き乱れた淫乱の花びらは狂い咲き、甘い蜜を光らせ貪欲な男どもを蜘蛛の巣へといざなうのだ。
ぬぐってもぬぐっても払うことが出来ない呪いの蜘蛛の糸。
人は人を呼ぶのだ。
価値観の見合ったそれ相当の人を、人が呼ぶのだ。
そんな街事態がカオスとしか思えないマッドシティ新宿で僕は彼女と会ったのですよね。
事の発端はこうでした。
彼女のいない僕を哀れに思った友達が自分の後釜でよければってことで何の慰めにもならない同情をかけてくれたのですよね。
そんなこんなで僕は友人に紹介されるがままその彼女と出会ったわけですよ。
いやね、可愛いのよ。
ホントなんでこんな可愛いコが?ってなくらい可愛かったのですよね。
きっと僕のことを見てがっくりしてるんだろうなってな空気の中、
やっぱりいきなり身体の愛称を確かめるわけにもいきませんのでとりあえず定番ながら飲み屋に行ったのですよね。
もう僕も26ですしそろそろ将来共に出来るパートナーを見つけて人生設計を考えるじゃないですか?
ああ、こんな可愛いコが友人にオマンチョペロンチョされてアヘアヘしちゃったのかなあー
とか思いながら飲んでたのですよね。
でね、もうやっぱ僕ぐらいの年になって独り身っていうのは平たく言うと人生の敗北者じゃないですか?
なんてか、周りの友人達は結婚し子を授かりと人としてまっとうな道を歩む中置き去りにされた負け組みじゃないですか?
そんな人間の不良品みたいな僕はそれなりに自覚はしているのですけど、
どうも今僕の前に鎮座してらっしゃるおにゃにゃのコは違う。
明るいしもち肌だしお目々ぱっちりだしふくらはぎ綺麗だし好い匂いとかしそうだしと全てがパーフェクトだった。
まあちょっと言いすぎだけど。
一体なぜこんなコに彼氏がいないんだとか不思議に思うじゃないですか?
もしかしたらスカトロとか未知なプレイを好むコなのかな?
もしこのコにウンコ食えとか言われたやっぱ無理だなあ。
ですかとかノウタリンな頭で試行錯誤するわけですよね。
でもね、でもその答えはすぐに分かったのですよね。
だいたいこの世に酒が飲める女ってなものを僕は片手の数ほども見たことがない。
酒が飲めれば良いってものではないと思うのですけど、飲める飲めると自負っても本当に飲める輩はそうそういない。
少なくても僕が飲めると思える輩はそうはいない。
でもね、世の中には化け物がいるのですよね。
なんて不経済な女なんだ!ってなくらいに飲むのよ。
飲むってか浴びてるのな。
僕が大ジョッキでビール10杯飲むのはまあ分かるじゃないですか?
なんてか同じペースでついてきてるのよ。
結局大ナマ10杯に700mlの焼酎を1本と二軒目でサワーを10杯。
もうぴったり僕と同じペースで飲んでらっしゃる。
酔わせてあわよくば一発だなんて考えは絶望的に望めない。
確かに僕もこのぐらい飲むと酔うじゃないですか?
でね、彼女ももちろん酔ってたのよ。
てかね、、、
『ぎゃーほ!』とか聞いたこともない雄叫びをあげて夜の新宿の街を思いっきり横に首振りながら走り出したのです。
その首削ぎ落ちるんじゃねーの?
ってくらい激しく首を振って走り出しちゃってるのよ。
裸足で・・・
僕も僕でほっとくわけには行きませんから宿をとってあげたのですよね。
いや、ホントあわよくば一発だなんて思ってませんでしたよ?
とまあ、止まらない首振り人形をなんとかひっぱってホテルのフロントに来たのですよね。
「ふははははははー!!!」
なんかですね、もう売店らしきものは閉まっていたのですけど、
冷蔵庫みたいな箇所から酒を取り出してホテルの階段を狂った世紀末覇者のように上りだすじゃないですか。
裸足で・・・
ほんでもって狂ったように笑いながら階段を上昇するからたちが悪いなんてものじゃありません。
ドタンッ!
僕が追いかけていくと力尽きた彼女は盗んだ酒を抱えてひっくり返ってました。
大股を開いてオパンティをがばんちょと僕に見せながら・・・
ぶっ倒れながら笑ってらっしゃいました。
デーモンもびっくりなくらいに「ふははは」言ってましたもの。
残り物に福なんかあるわけねーだろ。
美しい花には棘があるですとかそう言ったレベルを通りすぎて彼女は危険だと思った。
■2005/04/17:一周年記念
結婚します。
いやあー、サイト設立から早一年。
実に多くの女性から告白を受けました。
その全ての女性が僕のことを夢見、狂い咲いたドドメ色のプッシーを掻き乱し濡れたのだと思う。
出来ることならば僕の為に濡れた女性全てにメガトン級にうなり狂うダイナソーをぶち込んでしんぜたい。
しんぜたいのだけれどもそういうわけにはいかない。
残念ながら僕もいち人の子として人間であるために努力し、つくして生きてゆかなければならない。
本能に赴くままに生殖行為をしていたら犬や猿と変わらない。
僕は紳士でいたいと思う。
人間は考える葦なのだ。
そこで何度も何度も僕のためにその可愛いクリトリスを刺激した女性には申し訳ないのだけれども、
この一周年記念に僕に愛の告白してくれた方がいる。
相当なはずかしがやりなのか、僕の携帯番号を素で知らないのかは別にしてその内容を無断且つ問答無用に晒したいと思います。
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きり番げちゅ![]()
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嬉しくて写メとっちゃったよん。![]()
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見て下さい。
いいですか?
『きり番ゲット』なら分かります。
『げちゅ』になってますよ?
これは僕と口付けを交わしたいとしか思えません。
ルンルンな♪マークが2つもありますからね。
更に嬉しくて写メ撮ってます。
こんな変態お下劣サイトの7万ヒットを踏んで感極まって写メを撮ってらっしゃる。
言わずもがな携帯の待ちうけ画面にしていることが容易に推測出来ます。
更に更に!
僕はこう見えてもおにゃにゃのコの気持ちが分かるジェントルマンですからね。
もうこの絵文字が何をうったえようとしているのかが分かってしまいます。
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もうこれは金玉を逆さにしてモグモグしたいと言う気持ちの表れ以外に考えられないじゃないですか?
極めつけはこれですよ。
『相互クンニ募集』。
何処の世界に昼間からこんなセクハラじみた写メを送ってくる人がいましょうか?
もうこれはクンニして下さいと言ってるに違いありません。
以上これらのことから愛の告白以外の何者でもないことは読者の方々も認めざるを得ないと思います。
僕としては彼女の心をちょっと肉がついてきた微妙なAカップ気味の胸で受け止めたいと思います。
こんな素敵なメールを送って頂いた方は・・・
<<===クリック
い、いや、、、たぶん本当はこの人すげー可愛いんだと思う。
だよね?
ホントは可愛いんでしょ?
あはは・・・
---私信---
ども。asukaです。
会ったことも話したこともないのに無断転載しまくりなのですが玉ちゃんならOKそうだったので許可取ってません。
だって↑こんな顔掲載してる人が『駄目』だなんて言うわけないと思うのです。
ですよね?
で、一周年記念とかホントは全然知らなかったんだろうなあ・・・
■2005/04/14:サイボーグじいちゃん特急号
「おじいちゃーん。おばあちゃーん。
また、、、また絶対来てねー!。」
僕は東京都品川区のとある病室にて数人がオフクロのマンコに視線を集中させるなか、
そのくぎづけマンコから元気いっぱいに飛び出したのですよね。
「ぷはー。やっぱシャバの空気は一味違うぜっ!」って。
まあ、そんな事は言ってないのだけれどもとりあえず飛び出てみた。
つか、オフクロにふんばられるものだからモロンッと腹の中から押し出されたのな。
ハサミでちょびっと切られたであろう瀕死なマンコから。
生命維持装置みたいな狭苦しいケースで周りのクソ垂れ坊主どもを数日間眺めたであろう僕は、
その後祖父母の家でオヤジ・オフクロと共にくらしていたのですよね。
ところがやはり祖父母がいると夜の大事なお仕事が安心して出来ない。
まだまだ現役なオヤジのオティンコとそれを摩擦係数2.0+αでスプリングしてやるオフクロのおまんこは、
僕が3才になる頃には横浜に引っ越したわけですよ。
これで毎日寒風摩擦。
あっ、シッコシコーのアーヘアヘ。
よっ、ズコリンチョーのバコリンチョ。
それっ、チュッパチュパーのパークパク。
もひとつっ、チンチロリンのパイのパイのパイ。
と、オヤジが吸い飽きたであろうオフクロのチチを毎日僕とオヤジの交互でしゃぶっていたに違いない赤ん坊時代。
そんな推測される経緯もあって祖父母の家と離れてしまったものですから当然祖父母と顔を会わせる機会も減るわけですよ。
そこで誰が決めたのか分からないのだけれども、毎週水曜日は祖父母が横浜の僕の家に遊びにくることになったのですよね。
僕はなんたっておじいちゃん、おばあちゃん子でしたから毎週水曜日が楽しみだった。
オヤジとオフクロにしては毎日が『吸い曜日』だったのかもしれないのだけれども、
とにかく水曜日は僕にとってかけがえのないものになっていた。
祖父は祖父で仕事をしておりましたから僕の家に遊びにくるのは夕方だったのですよね。
夕方から祖父母と語り、共に夕食を介して『21:00』になると帰っていった僕のおじいちゃんとおばあちゃん。
小学生低学年にして時計が読めなかったバカな僕は記号のように『21:00』を覚えた。
僕は『21:00』ってなデジタルな記号が大嫌いだった。
『21:00』になると僕は渋々祖父母を最寄の駅まで送っていった。
そんなある吸い曜日。
いやまあ、水曜日。
たいていオヤジは仕事が忙しくて、、、ってか、麻雀にはまっていて祖父母と水曜日を共にするのは僕とオフクロだった。
いつもなら『21:00』が来るとオフクロと一緒に祖父母を最寄駅まで送りにいっていたのだけれども、
この日はたまたまオヤジが陰金田虫で、違う違う・・・
この日はたまたまオフクロが用事で駅まで送りに出れなかったのですよね。
そんなことで僕一人で祖父母を駅まで送りに行った僕。
そこでとんでもないことが起きた。
駅から出発しない電車なんてないだろうけれども、他に表現しようがないので勘弁して欲しい。
駅から出発する電車を僕は高台から見守りつつ祖父母を見送っていたのですよね。
僕は電車が出発すると高台の端から端まで全力疾走で走った。
「おじいちゃん、おばあちゃん。
さよなら・・・
また来てね。」
そう願いを込めて僕は力いっぱい走った。
力いっぱい走ればはしるほどその願いは叶うのではないかと時計も読めなかったバカはそう思った。
そんな少年のひたむきな気持ちを是非ダイジェストで御覧頂きたい。

穢れを知らない純粋無名な孫が自分のために追いかけてくれている。
幸せな気持ちで胸を満たし『この世に生を受けてよった。』なあ?ばあさん。
そんな微笑ましい会話が余裕で想像出来るのだけれども、事態は急変した。
時計も読めないバカな孫は止まることも出来ずに高台から突如姿を消してしまったのだ。
姿を消したとかそういうレベルじゃなくて、自ら愛する人にその命を投げたのだ。
な〜んにも悪い奴とかに取引きだとか、人質だとかとられてないのに命を投げたのだ。
一言では言えないので二言で言うとやっぱりバカなんだけれども、
それを電車の中から見ていた僕のおじいちゃんは隣駅から線路の上を猛ダッシュしてきました。
僕は思いっきり流血するという代償を払い幸いその御霊をこの世に留めることができたのだけれども、
ひっくり返りながら人が線路の上を猛ダッシュしてくるってな光景はなかなか見ごたえありました。
ひっくり返りながらお股広げてアヘアヘするのってきっとこんな感じなんだろうな。
戦時中満州にて鉄道関係の仕事に就かされていた祖父は、
線路に転がる無数の死体の上を歩いて過ごした時代があったそうです。
とにかく線路の上を歩くのを含め走るのには慣れているそんな僕のサイボーグじいちゃん。
鬼のような形相で線路の上を瞬く間につっぱしって来た得意げな祖父はその後駅員にこっぴどく怒らたそうです。
元国鉄マンなのに。
■2005/04/13:母を想う息子
今シーズン既に二度もケツに注射をぶっ刺しているのですよね。
26才にもなった良い年越えたおっさんが四つんばいになって看護婦に汚いケツを突き出してます。
なんてかちょっぴり快感。ちょっぴりな?
とまあ、僕は極度の花粉症なのですよ。
朝は目やにで目が開きませんからね。
詰まった鼻水を指先に塗ってそいつを目に塗ってゆっくりゆっくり目を開くわけです。
おーぷん まい あいず。 おーぷん まい あいず。 おーぷん ゆあ まんこ・・・とか唱えながら。
朝から「くだらね。」とかぶつぶつ言ってるのですよね。
会社に行っても両手に鼻ってか、両の鼻が詰まってますから上手く呼吸が出来ません。
そこでどうしてもセレスタミンってな激しく眠気を催す禁断の薬を飲むのですよね。
とまあ、既にセレスタミンすら効かない状態の僕はただただ眠くなって3月かあら4月にかけては寝るだけ。
仕事なんて出来る状態じゃないのですよね。
まあ、酒飲むから効かないんだけど。
そんな状態ですからスズメの涙ばりにセレスタミンを日に二度飲むわけですよ。
この注射とセレスタミンのコラボレーションは非常に身体に悪いのですが息が出来ないので仕方ありません。
もっと言うと口で呼吸すりゃあいいのですが、普段慣れていないためやはり上手く呼吸できませんし、
何と言っても臭覚が損なわれるってのは我慢が出来ないのです。
何時何処で誰が屁とかこいてるか分かりませんしね。
例えその屁がとてつもなく全米を震撼させるような勢いがあってもその現実を知る義務があるのです。
花粉。言わばブタクサ、杉、檜どものザーメンを毎日全身に浴びてる僕は、
薬のせいもあって毎日ヤクでもやってんじゃねーの?
ってくらいに頭はボワンボワンしてましてとにかく眠い。
昨日も22時には就寝ですよ。
そんな折、誰かが僕の名前を読んだのです。
「asuka・・・」。
本当にはっきりと聞こえました。
僕は霊だとか霊感だとかおばけだとかおまんこだとか全く信じないのですよね。、、
とにかく誰もいない部屋で僕の名前を一度だけきっかりと呼ぶ声が聞こえました。
その声はまぎれもなくオフクロの声でした。
とても弱々しく元気のない声でした。
僕も眠気眼に無意識で「うん?」とか答えたのです。
その答えた声に驚いて目を覚ましたのですよね。
オフクロに何かあったんじゃないか?
オフクロが苦しんでるかもしれない!
妙な胸騒ぎがしてすぐに実家に電話したのですよ。
「あんた何時だと思ってるの!いい加減にしなさい!」
「だいたいあんたは常識ってもn・・・」
ガチャ。
妙な胸騒ぎとかな・・・
自分が怒られる結果の胸騒ぎだったみたいです。
ある意味極度の霊感を持っているのかもしれない。
ちなみに時計みたら朝の3時でした・・・
■2005/04/10:キャンプファイヤー
漆黒の闇が作り出す壮大な夜のなか心が頼りにするものは何もなかった。
冷ややかな空気はまるで心の臓に直接吹き付ける御霊を削る冷気のごとくその動きを止めたいかのようだった。
油断をしたら鼓動は忽ち止まってしまうのかもしれない。
誰も、何の、助言もないままで意識的にその活動を促さなければ次の瞬間にはこの暗闇にすら自分の存在を維持できないのではないか。
暗闇に自分の亡骸を置いてきぼりにするのが怖いのか、今直接生命の根源に吹き付ける冷気が怖いのか判断がつかなくなってくる。
精神は究極の集中力を促し五感を含め全ての感覚がこの上ないほどに敏感にとぎすまされる。
それは同時に麻痺していのかもしれない。
細胞一つひとつが受け取る感覚を感じることは麻痺なのだ。
夜のあかびし、その便りになる月すら雲に隠され神経を保つものは己が心の鼓動のみ。
何もない。
何もないズバ抜けた度迫力なスケールの黒は絶対的だったのだ。
そんな宇宙と一体化した時間さえ支配してしまいそうな暗がりに灯されたのは小さなちいさな灯火だった。
僕らは薪にわずかな命を吹き込むと天まで届けとばかりに一寸の炎を見守った。
わずかな炎を見守ったと言うよりはそれに賭けるしかなかったのかもしれない。
炎は不思議だった。
まるで自分の心を写しているかのように時に不安に揺らぎ、時に力強く遥か天に向かってその手を伸ばす。
その力強さが自分の思っていた以上だと不安な心は薄らぎ全身に力がみなぎってくる。
そうやって期待と炎の力強さで相加相乗しながら燃え滾り力溢れていく神秘な夜に心奪われるのだ。
いやあー。
キャンプファイヤーってなものがあるじゃないですか?
今でこそ点火なんかしないで暗闇の中ちょっくら隣のおにゃにゃのコのケツでも握ってやろうかと思いますけど、
そらーまだ可愛い帽子を被った頃に経験したキャンプファイヤーですからね。
大自然に身を委ねながら頼れるものが普段危険視している炎ってなギャップもあって迸るほどに新鮮なわけですよ。
いやね、そんな鮮度抜群な炎もやっぱり人が点けなければなりません。
僕が初めてキャンプファイヤーってなものを味わったのは小学2年生くらいのキャンプの時だったのですよね。
なんだかわけのわからない区の集まりに参加して何処かすら覚えてない辺境な地へわざわざバス酔いさせられながら行ったわけですよ。
高い金払って不安な気持ちになって、しまいにはゲロ袋持ちながらザーメンでも食らったAV女優みたいな顔しながらあへあへしつつ向かったのな。
昼間はひーこら言いながら登山しつつ頂上でお弁当。
なんてかガキの頃万年チュウ耳炎だった僕は弁当どころじゃなくて山頂でもゲロバブエにゲロってた。
それでも弁当箱を開けるとオフクロが作った三角おむすびにノリで細工した変な顔した変なおにぎりがあるのな。
もうね、なんかすげーありえないほどごんぶと眉毛な顔して梅干のおちょぼ口した不細工なおにぎりが僕を見つめるのですよね。
ほんでもって隣には足が3本くらいしかないタコっぽいウインナーが大暴走してるのな。
おゲロな気分だった僕は残すわけにもいかないからそいつらを山頂から身投げを命じたものだった。
とまあ、終始ゲロってた僕も昔から夜になると元気になる。
キャンプはだいたい二泊三日とかそんなものだったのだけれども、二日目の最後の夜に僕にお声がかかったのですよね。
なんてか最終日のキャンプファイヤーに天使の役をやって点火しろとのこと。
今でこそ面倒臭がってそういうことはしないのだけれども、ガキの頃目立ちがり屋だった僕はもりろん快く承諾したのですよね。
キャンプは小学生の全学年が参加していたものですから結構な数に上ったのだけれども、
その中でも天使の役に選ばれるのはたったの8名。
これは選ばれしものだけに与えられた由緒正しき大役だと思うわけじゃないですか?
小学生ながらに僕のお胸はムネムネ、ドキドキ。
誰もが広大な闇の中火が灯される瞬間は息を呑むわけじゃないですか?
そらー僕だって緊張しつつも重役をこなしたわけですよ。
なんだか白衣のコスチュームとか着てこなしちゃったわけですよ。
僕ら天使は火を灯した後もしばらく申請なファイヤーの周りをそれはそれはこの世に天使がいたらそれはまさしく僕らなんじゃねーの?
ってくらいに優雅に舞っていたわけですよ。
そんな中キャンプの企画リーダみたいなのが感謝の言葉をかけてくれるわけですよ。
『みんなのための火を灯してくれた美女8名に拍手をお願いします。』
そらー僕かて人に褒められると嬉しいじゃないですか?
普段人に認めてもらうなんてことはまずないですから、こんなときにでも役に立ててうれしいわけですよ。
もうなんてか、感極まって涙ぐんでましたもの。
耳をすませば周りの声も聞こえる。
全ては僕らを称え感謝の念に溢れてるわけなのですよね。
おいおい、そんな僕の名前を出すなよ・・・照れるじゃないか。
なんだなんだ?
よく聞くと僕の名前ばっか出して褒めてないか?
そんなに僕だけに特化したら他の連中に悪いぜ。
もっと平等に褒め・・・いや、まあこの際正直に僕のできを称えるのもいいかもしれないな。
うん。
このコもあのコも僕の・・・
「なあ?asukaってあのasukaだよなあ?」
「だよね?あいつ男だよね?なんで男のasukaが女の役に交じってるんだ?」
「あいつついにオカマに目覚めたんじゃねーの?」
「ああ、あいつ変な奴だったからなあー」
「女に興味ありすぎて自分が女になっちまったんじゃねーの?」
なんてか周りの天使7名が僕を・・・いや、もっと言うとすべてのキャンプファイヤーな奴らが僕を間違った堕天使の様な目で見るのな。
見るってか僕をゆび指すじゃないですかぁ?
もうなんてか間違ってやってるのかわざとやってるのか分からない様子で炎を囲みながらすんげー盛り上がっちゃってるのな?
この頃の年頃ってば自分が間違ってても早々認められない年代じゃないですかぁ?
そのうちキャンプの企画リーダも「asuka君は女の子に間違えられちゃったのかな?」とかほざくわけですよ。
もうね、いたいけな自尊心を傷つけられるわけにはいきません。
僕は・・・
おいおい僕はよく見てみると天使とかすげー格好してもろにスカートはいてるのな?
僕はスカートまくり上げるとその可愛い皮被りなオティンコを出してキャンプファイヤーの周りを廻った。
うん。
誰がなんと言おうと廻った。
何でか自分でも理解出来なかったけど廻った。
きっと僕は女の子に見られるのが嫌で自分の性を誇張したかったのかもしれないのだけれども、
とにかく天使がちんぽを出して狂ったエデンを廻り出すのだから周りの連中は大慌て。
いや、大慌てってかオスども便乗してキャッキャ言い出すのだけれども、明らかに人でないものを見るおにゃにゃのコ達。
ふざけんな!
キャーとか言って人のちんぽ凝視してたくせに!
このアバズレ!
とまあ結局僕はキャンプの企画リーダに取り押さえられて徹夜で怒られたんだけどな。
■2005/04/06:ファック・ユー
振り返ってみると初めて覚えた英単語が『SEX』だったなんて悲しい現実を背負って生きている人は少なくないと思うのですよね。
いやあ、初めて覚えたというか物心ついたら『SEX』ってな単語が脳に刻まれている。
むしろ日本語じゃなかったのかと疑うくらいスムーズに覚えられる単語は『SEX』の他いはないだろう。
やはり英語に限らず外国語ってのは自然にウイスパーしていくのが一番なのかもしれない。
漏れな〜いっ!
最近では他人よりも1mm、1cmでも背伸びしようと鼻垂れ坊主の頃からスパルタンなママに、
塾やら英会話へ通わされている輩が多いですよね。
そんなガキんちょどもを稀に見かけるのですが何てたって覇気ない。
まるで競馬帰りの胡散臭いオヤジのように下を向いて歩いてますもの。
ガキの頃からそんなんでどうする。
さぼって遊んじまえよ。
責任はとらないけどな。
とまあ僕が始めて英語に触れたのは『SEX』ってな単語を除いてはおそらく中学生の時なのですよね。
「おー なんしー(Oh ! Nancy.)」
『おー ゆあ ちけお(Oh ! You are Takeo)』
から始まりまして、知り合いと会ってそんなにハイテンションになれるアメリカンに胸をボインボインに躍らせたものだった。
そらー勉強熱心だった僕にとって馴染みのない文学をウイスパーすることは新鮮だったのですよね。
「asuka君は何か知ってる英単語あるかなあー?」
なんて微笑ましい質問を投げかけるボインな女性教師に向かって、
『SEX』。
だとか股間を膨らませながら心の中で叫んだ幼稚な時代があった。
幼稚って言ったって股間の中身はリアルにダークネスだったのだけれども、
結局その当時は椅子に座ったまま亀頭を下から机にこすりつけて抑制するしかなかった。
ところがいくら田舎の中学校といえどもそこは義務教育。
しばらくすると英語教師共々リアルに髪金な爽やかアメリカンが登場するのな。
いや、まあ、、、その、、、爽やかならともかく誰がどう見たって脱獄兵にしか見えないいかつくごついアニキがいらっしゃる。
「明日からしばらく外国人の先生が来てくれるわよ!」
なんて罪のない笑みで僕らの心を踏みにじったボインな女性教師を監禁してレイプしたいくらいだった。
監禁した女性をどうやってレイプするのかって聞かれると困るけどな。
思春期な僕らの心にずけずけと入ってくるアメリカンのノリは大したもので、
本来だったら仲良くなって昼食を一緒に取り、昼休みに満面な笑みでスポーツを楽しむ申し分ない青春時代を描いたのだろうけれども、
そこに描かれたのはとんでもない地獄絵だった。
僕らの英語を教えてくれる女性教師はとてもボインでこの上なくボインでとにかくボインだったのだけれども、
そんなデカチチは四六時中脱獄兵と一緒にいたのですよね。
しかもアメリカンな奴等は距離感ってなものが極端に短い。
ちょっと油断したらそのままおまっせしちゃうんじゃねーの?
ってくらいに自慢な口臭を漂わせられるポジションまで顔面を近づけて会話しやがるものだからモワンモワンに感触の悪い湿気が鼻を刺す。
これに腹を立てた未だ見ぬ快楽を求めし童貞どもが奮起した。
冷静に考えれば日本語もろくに話せないトッツアンボーイな脱獄兵が、
英語教師と四六時中一緒にいるのは極々当然で必然なのだけれども、
僕らはボインを返せと言わんばかりに奮起した。
そりゃそうだ。
クラスのオス全てが一度は想像したであろうそのボインな乳首と乳輪のバランス。
花の真ん中とかマチ針で刺したみたいに僅かに窪んでるんだぜ!
取られてなるものか!ボインを返せ!
そしてある時事件は起きた。
中学生くらいなおませさん達ですから、もう口に出す英単語なんてものは決まっているのですよね。
『SEX』の次に覚えるのは『Fuck You』。
もうそんな単細胞な時代だったのですよね。今もですけど。
『Fuck You !』
突如として叫んだのは小川君だった。
昨日もセンズリしてオティンコを触ったであるに間違いない中指を立てて小川君が英語の時間に突如脱獄兵に向かって叫んだのです。
もちろん時が止まった。
何が起きたのか理解出来ていない様子の一年四組。
この静寂な時間に小川君がゼンズリの後疲れて寝ちゃって手を洗っているのか心配したのは僕ぐらいなものだろう。
『ブベシッ!』
次の瞬間小川君が宙に舞ってたね。
もうキアヌ・リーブスが弾丸を避けるが如く宙に舞ってた。
まあ小川君は弾丸ってか豪腕から振り下ろされる平手をもろに食らっていたのだけれどもとにかく重力に逆らっていた。
「キャー」。
周りのおにゃにゃのコ達はおろかボインまでもが断末魔の叫びのごとく悲鳴を上げたのですよね。
運が悪かったのか良かったのかそこへ通りかかった教頭がいたわけですよ。
もうこいつまでボインの前でカッコつけて乙女なハートを射抜くつもりなのかすかさず教室へ飛び込んで来たのですよね。
結局アメリカンが暴れたってなことでこの脱獄兵は去ることになったのだけえども、
いやしかしこのアメリカン。
去ると決まってから一度だけ僕らの前に姿を現したのですよね。
親指を立てニヤっと笑ったかと思うと・・・
「ファック・ユー」
いやもう全然意味が分からない。
なんかグッド・バイだかグッド・ラックだかと間違ってるのか高度なアメリカンジョークだったのか分からなかったのだけれども、
とにかく笑顔でファック・ユーはないだろ。
むしろファック・ミーとかホモなんじゃねーの?
だいたい教師以前に人間たるものそんな下劣な言葉を使うものではないのです。
とまあ共通で使う遊具は大切にしなきゃならないのですよね。
独り占めしようだなんて思ってはいけない。
やっぱみんなのボインなわけですからね。
それからしばらくはクラスのオスどもが分け隔てなく平等にボインを眺めていたのですよね。
ところがそれから一ヶ月くらい経ったある日の体育館での集会でボインが結婚するので辞めるとのこと。
やってられるか!
ファック・ユー!
■2005/04/04:恐怖を教えてやろう
男は全裸のまま杭に手足を縛りつけられました。
大の字に仰向けにされた彼の身体にはいくつもの傷があってどれも生々しい傷でした。
「殺すんなら早く殺せばいいだろう」と男は言いました。
ロシア人は手のひらを合わせてゆっくりとさすりながら、頷きました。
『大丈夫。ちゃんと殺す。心配することはない。
心配することは、何もない。
少し時間はかかるが、ちゃんと死ぬから案ずることはない。慌てることはない。
ここは見渡す限り何もない荒野だ。
時間ならたっぷりとある。
それに、私にもいろいろと話したいことはあるんだ。
さてその、皮を剥ぐ作業のことだが、どの集団にも皮を剥ぐ専門家のような人間がひとりはいる。
プロフェッショナルだ。
彼らは本当にうまく皮を剥ぐ。
これはもう奇蹟的と言ってもいいくらいのものだ。芸術品だ。
本当にあっという間に剥いでしまうんだ。
生きたまま皮を剥がれても、剥がれることに気がつかないんじゃないかと思うくらいに素早く剥いでしまうんだ。しかし−』
と彼は言って胸のポケットからまた煙草入れを取り出し、それを左手に持って、右手の指先でとんとんと叩きました。
『−もちろん気がつかないわけではない。
生きたまま皮を剥がれると、剥がれる方はものすごく痛い。
想像もできないくらいに痛い。
そして死ぬのに、ものすごく時間がかかる。
出血多量で死ぬわけだが、これはなにしろ時間がかかる。』
彼は指をパチンと鳴らしました。
すると彼と一緒にやってきた蒙古人の将校が前に出ました。
彼はコートのポケットの中から、鞘に入ったナイフを取り出しました。
彼はナイフを鞘から抜き、それを空中にかざしました。
朝の太陽にその剛鉄の刃が鈍く白く光ました。
『この男は、そのような専門家の一人である。』
とロシア人の将校は言いました。
『いいかね、ナイフをよく見てもらいたい。
これは皮を剥ぐための、専門のナイフなんだ。
実にうまく作られている。
刃は剃刀のように薄く、鋭い。
そして彼らの技術のレベルも非常に高い。
なにしろ何千年ものあいだ動物の皮を剥ぎつづけてきた連中だからね。
彼らは本当に、桃の皮を剥ぐように、人の皮を剥ぐ。
見事に、綺麗に、傷ひとつつけず。』
『少しづつ剥ぐ』とロシア人の将校は言いました。
『皮に傷をつけないできれいに剥ぐには、ゆっくりやるのがいちばんなんだ。』
ナイフを持った熊のような将校は、男の方を見てにやっと笑いました。
それから彼は作業にかかりました。
兵隊たちは手と膝で男の体を押さえつけ、将校がナイフを使って皮を丁寧に剥いでいきました。
本当に、彼は桃の皮でも剥ぐように、男の皮を剥いでいきました。
蒙古人の兵隊はまず男の右肩にナイフですっと筋を入れました。
そして上の方から右腕の皮を剥いでいきました。
彼はまるで慈しむかのように、ゆっくりと丁寧に腕の皮を剥いでいきました。
それは見事なほどに芸術品と言ってもいいような腕前でした。
もし悲鳴が聞こえなかったなら、そこには痛みなんてないんじゃないかとさえ思えたことでしょう。
しかしその悲鳴は、それに付随する痛みの物凄さを語っていました。
やがて右腕はすっかり皮を剥がれ、一枚の薄いシートのようになりました。
皮剥ぎ人はそれを傍らにいた兵隊に手渡しました。
兵隊はそれを指でつまんで広げ、みんなに見せてまわりました。
その皮からはまだぽたぽたと血が滴っていました。
皮剥ぎの将校はそれから左腕に移りました。
同じことが繰り返されました。
彼は両方の足の皮を剥ぎ、性器と睾丸を切り取り、耳を削ぎ落としました。
それから頭の皮を剥ぎ、顔を剥ぎ、やがて全部剥いでしまいました。
男は失神し、それからまた意識を取り戻し、また失神しました。
失神すると声が止み、意識が戻ると悲鳴が続きました。
しかしその声もだんだん弱くなり、ついには消えてしまいました。
ロシア人の将校はそのあいだずっと長靴の踵で、地面の意味のない図形を描いていました。
蒙古人の兵隊たちは一様に押し黙って、じっとその作業を眺めていました。
彼らはみんな無表情でした。
そこには嫌悪の色もなければ、感動も驚愕もうかがえませんでした。
彼らはまるで、私たちが散歩のついでに何かの工事現場を見物しているときのような顔つきで、男の皮が一枚一枚剥がれていくのを眺めていました。
熊のような蒙古人の将校は最後に、すっぽりときれいに剥いだ男の胴体の皮を広げました。
そこいは乳首さえついていました。
誰かがそれを手に取って、シーツでも乾かすみたいに乾かしました。
あとには、皮をすっかり剥ぎ取られ、赤い血だらけの肉のかたまりになってしまった男の死体が、ごろんと転がっているだけでした。
いちばんいたましいのはその顔でした。
赤い肉の中に白い大きな眼球がきっと見開かれるように収まっていました。
歯が剥き出しになった口は何かを叫ぶように大きく開いていました。
鼻を削がれたあとには、小さな穴が残っているだけでした。
地面はまさに地の海でした。
ロシア人の将校は地面に唾を吐きポケットからハンカチを取り出して口もとを拭きました。
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村上 春樹 『ねじまき鳥クロニクル 第一部 泥棒かささぎ編』より。